Roroのブログ

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欅坂46、けやき坂46について思ったことや拡散したいことを発信してしていけたらいいと思っています。

#22 きんちゃんの愉快な旅 0話

目次

 

登場人物

普通の高校生だったが、ある日魔法少女になる。

得意魔法は「ワカバヤシ」。

  • フクロウの妖精・メイ

常にヘラヘラしている。涙もろい。手のひらサイズから人間サイズまで、身体と翼を自由に伸縮できる。

  • 井口魔女

闇の魔法を使う。手下として無限の色気・愛萌を従えている。

  • ピンクベスト

???

 

 

あらすじ

「今日からあなたは魔法少女よ。ポッポ〜♪」ある日突然金縛りにあった高校生・きくちゃんは、部屋に現れたフクロウの妖精・メイのこの一言で魔法が使えるようになる。しかし、最高の魔法ライフを満喫していたのもつかの間、井口魔女の登場で絶望の淵に立たされる。特訓を重ね、満を持して迎える直接対決は、いよいよ最終局面を迎えようとしていた……。

 

 

0話「壮絶な戦いの果てに」

井口魔女との戦いは壮絶であった。

激しい戦いの中で、妖精・メイは重傷を負い、きくちゃんの手のひらに倒れる。

「メイ! ねえしっかりして!メイ!」今にも泣きそうなメイにきくちゃんは必死で呼びかける。

「あなたの……本当のお父さんは……」メイはそう言い残して力尽きた。きくちゃんはメイが倒されたことの怒りを力に変えて、最後の力を振り絞る。

「ハッピーオーラ!!!」f:id:roro46:20181104183904j:image

すかざず井口魔女も、きくちゃんと同じか、あるいはそれ以上のパワーの魔法で対抗してくる。魔法と魔法がぶつかり合い、激しく光を放つ。パワーは互角に見えたが、東村のためにも負けられないという強い思いがきくちゃんに力を与えた。井口魔女が押されはじめる。

だが、魔法で競り勝てるまであと一歩のところで井口魔女の魔法が急に強くなり、お互いの魔法は弾き合った。魔法が弾きあった衝撃の爆風で煙が立ち込める。呼吸が乱れる。きくちゃんが煙の中に見たのは、胸を張った男の影だった。しかし、その姿が見えたのはほんの一瞬。煙が晴れたときにはそこには男の姿どころか魔女の姿すらなかった。

「……はぁはぁ、……勝ったの?」辺りを見回してみる。戦いの後にそこに残っていたのは、傷だらけの自分と力尽きたメイだけだった。「メイ……」f:id:roro46:20181104220504p:image

きくちゃんは今の気持ちが現れているような空を見上げながら、静かに立ち上がって杖を握りしめた。

 

🍣🍣🍣

 

次の日、目が覚めて少し経って深呼吸する。ベッドから身体を起こすと、目に映るのはいつもと変わらない自分の部屋、身体が感じるのはいつもの朝のダルさではなく、痛みと筋肉痛だった。魔法を酷使すると、こんなにも身体に負担がかかるなんて今まで知らなかった。

そういえば、昨日の胸を張っている人影は何だったんだろう。煙幕の向こう側にいたということは、井口魔女に加勢していたのだろうか。わからないことを必死になって考えても結局わからないままだと分かっていながら、考えてしまう。

「あれ、カバンがない!」きくちゃんはふと気づいた。

昨日の戦いで疲れ果てていたきくちゃんは、メイの治癒を行うために帰宅を急いでいたこともあり、あの場にカバンを置き忘れてきてしまったようだ。

「メイ、もう少し休んでてね」治癒魔法の副作用でぐっすり寝ているメイを撫でると、きくちゃんは公園に向かった。

 

🍣🍣🍣

 

きくちゃんは公園に着くと、昨日井口魔女と対峙した広場へと向かった。焦って曖昧になっていた記憶を頼りに探してみるが、なかなか見つからない。

「この辺の木の根元に置いた気もするけど……。あれ、おかしいな。ここにもない」誰かが持っていっちゃったのかな。つい、ため息が出る。その流れで大きく息を吸い、昨日の人影のモヤモヤとカバンが見つからないイライラを叫ぼうとしたその時、背後で花火が上がった。

「チュドーン!」正確には花火の音ではなくて、その効果音を再現していた人の声。きくちゃんはすぐに振り向く。目に入ったのは、綺麗なピンク色のベストを着た男だった。

「ゴホッゴホッゴホッ……」そこに立っているピンクベストの男は、手で煙を捌けながら咳き込んでいる。

「……誰?」怪しむ目で睨んでいると、ピンクベスト男は咳き込むのを止め、笑顔で、セットポジションであるかのように胸を張った。それはまるで、昨日見た人影のようなシルエットだった。「……まさか、昨日の!?」

男は笑顔のまま何も言わずに、身体の前に球審のように掛けていたカバンを下ろしてきくちゃんに投げた。

「あなたは誰なの?昨日、戦いの場にいたわよね」同じシルエットだと判断したきくちゃんは疑問を投げかける。「井口魔女に加勢していたの?」

ピンクベストの男は黙ったままきくちゃんに近づくと、左手の人差し指を立てて目の前に出した。

「Iam your father.」そう言うと、人差し指から紫色の魔法を出した。紫色が示すのは悪の印。井口魔女の仲間だということだ。

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「なぁーーー!!」きくちゃんはプチパニックになった。まず、井口魔女の仲間が目の前にいるということ。そして杖を使わずに魔法を発動しているということ。加えて父親だと言っている。しかもなぜか英語で。

きくちゃんは小さい頃に事故で母親を亡くし、父親はその数年後に家を出ていった。それからは母方の祖父母の家で暮らしていた。父親の姿はほとんど覚えていない。

本当にこのピンクベストが父親なのか。きくちゃんは動揺を隠せない。目が泳ぐ。どうしていいのか分からないままでいると、ピンクベストはさっきと同じように人差し指を立てて「トゥース!」と叫んだ。すると指から出た紫色の邪悪な魔法がきくちゃんを飲み込んだ。

「きゃーーー!」きくちゃんの目の前が真っ暗になると、混乱が解けないまま、意識は遠退いていった。

 

🍣1話へ続く。

 

 

次回予告

自らを父親と言うピンクベストに魔法を使われたきくちゃんは、一体どうなってしまったのか。そして本当に父親なのか、井口魔女の目的は何なのか。きくちゃんの旅は謎を残したままでありながら、物語はきんちゃんの旅へ。

 

 

原作:加藤史帆(けやき坂46)

創作発端:

※「きくちゃんの愉快な旅」に関して、著作権スレスレ、もしくは……の可能性がもしかしたらもしかするかもなので、とりあえず問題が無いことを祈ります。